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朝の親を見せること

 

今の子どもは母親と一緒に起きていないのではないかと思うのです。つまり、母親が起きてから自分に食事をさせてくれるまでにどんなことをしているのか見ていないのではないかと……。起きてからふとんをあげ、洗顔し、台所に行って食事の支度をし、そうしながら夫や子どもを起こし、部屋をかたずけ、ゴミを捨てられる状態にし……、こういったことを忙しくやりぬいていく母親の姿を子どもは見ていないのです。起きたら自然に食事ができていると、もしかしたら多くの子どもは思っているのかもしれません。

さてみなさん、こんな時代だからこそ、朝の親を見せることからはじめてみませんか?
そして、子どもたちと一緒に朝の仕事をすることを試みてみませんか?

林間学校や修学旅行などでは、朝起きたらふとんをあげさせ、部屋掃除をさせたりしますが、これらの一連の仕事を実に生き生きとやりぬく子どもがいます。しかしこれはやはり少数でして、多くの子どもは、不機嫌な顔をして、体も動かず、ぶつくさ言いながら食事を待つのです。そして先にも書いたように、食事になっても胃が動かないのか、実にまずそうに食べ、量も少なく、食べ方も汚いのです。前者とは対照的で、前者は「しつけの刻み込まれたからだ」というなら、後者は「しつけの不完全なからだ」と言えるのではないでしょうか。

しつけというのは、ルールを守らせるということだけではありません。もちろんそういったこともありますが、そのことも含めて「基本的な生活習慣をきちんと身につけたからだ」のことでもあるのです。

PS:子どもの食欲

食事の食べ残しが多いことに驚きました。いったい今の子どもたちは何を食べているのかなあと思うくらいです。特に朝食は全然と言っていいほど食べませんねえ。いったいどうなっているのでしょ。朝食のメニューは卵焼きやハムでしたが、卵焼きはほとんど残していました。

朝は食欲がないといった生活はいったいどんな生活なのかと考えてみました。やはりそれは夜型の生活なのではないでしょうか。つまり、夜寝るのが遅いために、朝起きても体がはたらかなくて食欲がわいてこないということです。

また、大人の朝食に対する価値観というか文化が子どもの食欲をなくしているかもしれません。つまり、朝はあまり食べないということがカッコイイみたいな価値観がどこかにあるんです。

朝食だけではありません。女子の中には、たくさん食べることがとっても恥ずかしいことだと思っている子どもがたくさんいます。これはとっても危険なことのように思います。現に子どもの拒食症も増えてきていますから。

とにかく朝は食べ過ぎるくらい食べてほしいです。
そして、朝起きた時に食欲がバンバンわくような生活をぜひ考えてみて欲しいと思っています。

(1998/8/2)

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