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C市の小学校で、理科の実験終了後に子どもたちが理科準備室に入り、マッチをすってメタノールに引火してやけどをおった事故がありました。 それぞれの新聞は、以下の2点について疑問をなげかけていました。 1)子どもが、実験終了後といえでも授業中に勝手に準備室に入ってマッチいたずらができることへの疑問。(教師の管理能力への批判) 2)危険物がむき出しになっていることへの疑問。(学校の管理体制への批判) そしてそれらの批判を通して、学校や教師に対する批判をますます強めています。 これらの批判は確かにそれぞれ正しくて、本校においてもこの事故を教訓にしながら、二度と同じ事故が起こらないように注意しなければならないことは言うまでもありません。 そしてさっそく事故の翌日、本校でも朝の打ち合わせで注意が促されるとともに、理科準備室の大掃除が始まりました。 しかしながら一方で、心構えだけでは解決できない問題もあるわけです。 たとえば、劇薬を扱わなければならないような実験に、どうして教師が一人で教えているのかという問題です。しかも40人学級の体制の中でです。 さらには、教師のMLの中からも、 ・理科室の器具、薬品の管理はとても教師一人の片手間にできることではない。 といった情報もいただきました。 理科の実験助手をつけるべきだということは、ずっと以前から現場の要求として県や市の教育委員会に提出してきたのにまったく前進がみられません。 さらに私が勤務する浦安市は、25人学級を選挙の公約にして当選した市長なのに、いったいあの公約はどうなったのでしょうか? 25人どころか、本校ではTT(ティームティーチング)の教師の配置もありません。また、クラス数が一つ減っただけで(24クラス→23クラス)、専科の先生が一人減りました。 さらには、子どもが少なくなっているのに、一クラスの人数が増えているといった矛盾がおきているし、私の学年だって、今は4クラスですが、転出が多くて、今のままでは来年3クラスです。そしてそうなれば、一クラスの人数が増えるわけです。 こういった点に目を向けないで、事故をおこしてしまった学校や教師、そしていたずらしてしまった子どもをせめるだけでは、また同じ事故が繰り返されるだろうと私は思っています。 ('99.5.22) |