〜2004年に向けて〜

新しい年がスタートしました。しおちゃんマンの2004年のテーマは、対話から和解、そして創造へです。

2004年は、学校改革がいよいよ私たちの目に見える形で次々と登場してくる年だと考えています。学校選択制、教師評価、二期制、特設道徳の強化、学力向上……、これらは「国民の支持を得ている」という理由で進められていく年になるでしょう。

しかし、はたしてこれらの改革(推進・強化)は本当に国民の支持を得ているのでしょうか?いや、実は得ているように見せているのか、または得られるようにごまかしているのではないでしょうか?もっとこれらの一つひとつの改革についての論議が必要であると思います。

一つひとつの改革をパズルのピースだと考えると、それらが組み合わされると何が完成するのでしょう。それは公教育の縮小であり、その結果、国民に教育・子育ての自己負担をますます強いるものになってしまう懸念があります。だからこそ論議が必要なのです。

そしてこういったことに対して教師はもっと外に向けて「声」を出さなければならないのではないでしょうか?そして「対話」を広げる努力をするべきではないでしょうか。

かつて低学年の理科と社会科がなくなって生活科になり、五日制で時数が少なくなったにもかかわらず総合的な学習の時間が入れ込まれました。その時のことを思い出してください。

当時、現場では基礎学力の低下を心配する声があったはずです。にもかかわらず文科省はそういった現場の声を無視してこの改革を強引に進め、最近になって逆に「学力の低下問題」を言い始めています。そして驚くことにそのことを「教師の質」の問題や「学校運営」の問題にすりかえながら「学力低下」をさけんでいるのですからあいた口がふさがりません。台形の面積の件しかり、円周率の件しかりです。

教師はもっと「声」を出そうではありませんか。「そういう時代だから」と小さい声でつぶやきながら、その流れに合わせることに精一杯だったりする日常から抜け出しましょう。そして何も言わないことにも責任があることを自覚しましょう。結局は、最後にそのツケは子どもたちにくることを「感じる」感性と、子どもたちの側に立つ行動力を私は持ちたいと思っています。

今年は二期制が話題の中心になるかもしれません。実はこのことについてしおちゃんマンは勉強不足です。文科省が何の目的で二期制を推進しようとしているのか、本当のねらいがなかなか見えてこないのです。ただすでに「教師が楽をしたいからだろ」(通知票が二回になることに対しての批判)という声だけが聞こえてきます。そしてその批判をかわすためだけに、次に何が行われるのでしょうか?そんな心配もしています。

だとしたら、「なぜ今、二期制なのか?」「二期制になることは子どもたちにとってどのような影響が出るのか」等々を国民レベルで論議していく必要があるのではないでしょうか。その結果、子どもたちにとっていいことであり、切り捨てられていく子どもたちが出ないことが、現場も保護者も(国民も)納得できれば大いに進めようではありませんか。ただし、今のように、何がなんだかわからないうちに進められて、うまくいかなかったら結局「教師の質」の問題にされるという繰り返しはもうたくさんです。

今こそ教師は「声」を出して「対話」を広げていくべきです。そしてその中から、真に子どもたちのための教育・子育てのあり方を「創造」していこうではありませんか。

しおちゃんマンは、そのために、今年もインターネットを有効に利用していくつもりです。以下、私の教育・子育て系の対話の広場です。よろしかったらご参加ください。

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(2004年1月5日)

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