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最近の学校では、マスコミ文化を学校的にぬりかえながら子どもたちに示していくことがさかんに行われるようになりました。たとえば、運動会のダンスに、今流行っている曲を取り入れながら取り組ませることなどもそのうちの一つです。 これらの傾向は、指導の柔軟化路線と結びつきながら、今後ますます進んでいくと思われます。しかしここで二つのことに注意していきたいと考えています。 一つ目は、いくら子どもたちの感性に合っているとしても、これまでのように、管理的・統制的に子どもたちに与えるのだとしたら 今までの学校臭い文化と同じように子どもたちから敬遠されてしまうということです。 そして二つ目は、マスコミ文化そのものについて、もっと批判的に分析しつつ、慎重に取り入れなければならないということです。 マスコミ文化の特徴の一つに、大量の商品を売って多くの利益をあげるために同一歩調をめざすことがあります。そしてそこには歩調が合わない者を排除する性格があります。また、多くの利益をあげるためには手段を選ばないといった特徴もあります。より刺激的な文化をつくりだすことが、アナーキーになり「なんでもあり」の価値観をつくりだしてしまうこともあります。 私たちは、子どもたちがのってくる文化であればあるほど、その価値や行動について十分に話しあい自分たちのものにしていってほしいものです。 そんな願いを持ちつつ子どもたちに提案した、春に行った運動会での4年生のダンス「よさこいダンスサイト」の最初の原案を紹介したいと思います。 ▼原案▼------------------------------------------------------- 1.取り組むわけ 3年生の時の運動会では、「よさこいソーラン」に取り組み、高知県によさこいなるこ踊りがあることを知りました。そして北海道でも、誰もが参加でと きるイベントとして「よさこいソーラン祭り」があることを勉強しました。振り付けをビデオを見て覚えながら、「よさこいソーラン」を学年みんなで楽しく踊ることができました そこで4年生では去年の踊りをもとにして、自分たちで振り付けを考えて、運動会のダンスに取り組むことを提案します。 2.取り組み方 1)曲はモーニング娘。の「恋のダンスサイト」で踊ることを提案します。 3.話しあってほしいこと 1)「恋のダンスサイト」の曲が、自分たちの運動会のダンスとしてふさわしいか。 この原案をもとにして各クラスで話しあい以下のことが決まっていきました。 ・「恋のダンスサイト」をなるこを持って踊る「よさこいダンスサイト」に決定。 実はここでの話し合いが大切なことは言うまでもありません。紙面の都合で討論については省略いたしますが、どのような討論を組織するのかこそ、その指導性が問われることを忘れないでほしいと思います。 (2000年5月) |